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フクギ並木は撮影禁止?理由と許可ルール・マナーを徹底解説

沖縄本島北部、美ら海水族館のすぐ近くに位置する「備瀬(びせ)のフクギ並木」。およそ2万本ものフクギが約1kmにわたってトンネルを作り、その隙間から差し込む木漏れ日は、まるでジブリ映画の世界に迷い込んだかのような幻想的な美しさです。沖縄旅行の計画を立てる中で、「ここで最高の一枚を撮りたい!」と意気込んでいる方も多いのではないでしょうか。

しかし、ネットでリサーチをしていると、ふと目に入ってくるのが「フクギ並木 撮影禁止」という不穏なキーワード。「えっ、あんなにインスタで写真を見るのに禁止なの?」「行っても写真撮れないなら意味ないじゃん」と不安になってしまいますよね。特に2025年以降、現地でのルール運用は以前とは比較にならないほど変化しており、数年前のブログ記事を信じると現地でトラブルになる可能性すらあります。

実を言うと、この場所の撮影ルールは「完全禁止」か「完全自由」かという単純なものではありません。「誰が」「何のために」「どうやって」撮るかによって、OKなラインとNGなラインが明確に引かれているのです。特にウェディングフォトに関しては、時期によって「全面禁止」という措置が取られることも報じられています。

この記事では、沖縄の離島や集落を愛してやまない私が、備瀬のフクギ並木における最新の撮影ルールと、地域住民の方々と良好な関係を築きながら観光を楽しむためのマナーについて、どこよりも詳しく解説します。

記事のポイント
  • 個人旅行でのスナップ写真撮影は基本的に許可不要で楽しめること
  • ウェディングや商用撮影は時期により「禁止」の場合があり確認必須であること
  • ドローン空撮は物理的にもルールの面でも非常にハードルが高いこと
  • 過去に閉鎖された備瀬のワルミを教訓にマナーを守る重要性

備瀬のフクギ並木は撮影禁止?公式ルールの解説

「撮影禁止」という噂が独り歩きしていますが、まずは安心していただくために結論から申し上げます。備瀬のフクギ並木は、一律にすべての撮影が禁止されているわけではありません。しかし、そこには明確な境界線が存在します。私が現地で確認した情報や、公式のガイドラインに基づいて、ケースごとのルールを紐解いていきましょう。

個人の観光撮影における許可の要不要

まず、私たちのような一般観光客が、旅の思い出として写真を撮るケースについてです。結論から言うと、個人の観光目的での撮影であれば、原則として許可申請は不要です。スマートフォンはもちろん、一眼レフやミラーレスカメラを首から下げて散策し、気に入った風景をパシャリと撮る分には、何ら問題はありません。

私も先日、愛用のカメラを持って備瀬を訪れましたが、木漏れ日が揺れる並木道や、その向こうに見える伊江島のタッチュー(城山)など、素晴らしい景色を自由に撮影することができました。地域の方とすれ違った際も、「きれいですね」と声をかければ笑顔で返してくれる、そんな温かい場所です。

ただし、ここで重要なのは「個人利用なら何をしても許されるわけではない」ということです。「撮影許可が不要」というのは、あくまで「常識的な範囲内での観光利用」に限られます。例えば、以下のような行為は、たとえ個人であってもトラブルの原因となります。

  • 民家の敷地内(石垣の内側)に無断で侵入して撮影する
  • 生活している住民の方にカメラを向けて無断で撮影する
  • 長時間同じ場所を占拠して、他の通行人の邪魔をする
  • 着替えテントなどを持ち込んで、本格的なポートレート撮影会を行う

特に最近問題視されているのが、SNSでの「映え」を意識するあまり、民家の玄関先や窓の中が見えるようなアングルで撮影し、そのままアップロードしてしまうケースです。備瀬は観光地である以前に、人々が暮らす静かな集落です。「撮影禁止」という看板が立てられないようにするためにも、私たち一人ひとりが「お邪魔している」という謙虚な気持ちを持つことが何より大切です。

個人の記念撮影はOKですが、写り込みには十分配慮しましょう。特に表札や洗濯物、住民の顔が写ってしまった場合は、SNSにアップする際にスタンプやぼかし加工をするのが最低限のマナーです。

ウェディング等の商用利用と撮影料の目安

次に、最も注意が必要な「商業撮影・業務撮影」について解説します。ここが情報のアップデートが必要な最重要ポイントです。かつては「申請して料金を払えばOK」という時期もありましたが、2025年現在、状況はより厳格化しています。

まず、2025年6月の沖縄タイムス等の報道によると、備瀬区では同年4月中旬ごろから「集落内でのウェディングフォト撮影を禁止」とする措置が取られたとの情報があります。これは、無許可撮影やマナー違反が後を絶たず、住民生活への負荷が限界に達したためとされています。

したがって、「お金を払えば撮れる」と安易に考えるのは危険です。時期や状況によっては、ウェディング撮影そのものが受け入れ停止(休止)となっている可能性があります。必ず最新の状況を確認してください。

一方で、ドラマ撮影やテレビ取材などの業務撮影については、沖縄フィルムオフィス(OCVB)などの公的なロケ地情報において、協力金の目安が示されています。

撮影種別協力金(目安)
動画撮影1日 15,000円〜(2日目以降変動あり)
スチール・写真要問い合わせ(企画内容による)
備考別途、立会費用等が発生する場合あり

これらの金額はあくまで公的な業務撮影の目安であり、個人のウェディングフォトや商用撮影にそのまま適用されるとは限りません。「プロのカメラマンに頼んでいるから大丈夫だろう」と任せきりにせず、依頼する業者や自分自身で、現在の備瀬区の方針を確認することが不可欠です。

(出典:沖縄フィルムオフィス『ロケ地検索:備瀬のフクギ並木』

申請先である備瀬区事務所への連絡方法

もし、あなたが商業的な目的(収益が発生する動画撮影や、プロカメラマンを帯同した撮影など)を検討している場合、連絡すべき先は本部町役場や観光協会ではなく、地元の自治組織である「備瀬区(びせく)」となります。

現在のところ、インターネット上の専用予約フォームやメールでの自動受付システムなどは整備されていません。基本的には電話による問い合わせが必要です。

申請・問い合わせ先
備瀬区事務所(備瀬区公民館)
電話番号:0980-48-2371
住所:沖縄県国頭郡本部町字備瀬457

前述の通り、ウェディング撮影などは時期によって「禁止」となっている可能性があります。電話をする際は、「撮影の許可をもらう」という姿勢ではなく、「現在のルールを確認させていただく」という謙虚な姿勢が大切です。また、備瀬区事務所はあくまで地域の公民館的な施設であり、24時間対応ではありません。平日の日中など、相手の業務時間への配慮も忘れずに行いましょう。

無許可で商業撮影(金銭の授受が発生する撮影)を行っているところを見つかると、即座に中止を求められたり、今後の出入り禁止等の厳しい対応を取られたりする可能性があります。

ドローン空撮の規制状況と禁止事項

近年、旅の記録としてドローンを持参する方が増えていますが、備瀬のフクギ並木におけるドローン飛行は、原則禁止(要相談だがハードルは極めて高い)と認識しておくのが賢明です。沖縄フィルムオフィスの情報でも、特記事項として「ドローン不可」の記載が見られる場合があります。

まず物理的な問題として、フクギ並木は非常に木々が密集しており、トンネル状になっています。ドローンを安全に飛行させられるスペースはほとんどありません。無理に飛ばせば、枝に接触して墜落し、文化財級の古木を傷つけたり、観光客に怪我をさせたりするリスクが極めて高いのです。

そして何より大きな問題が「プライバシー」です。フクギ並木は、防風林として家屋を取り囲むように植えられています。つまり、並木の上空にドローンを飛ばすということは、高い塀で守られているはずの民家の庭や室内を、上から覗き見る行為に直結します。これは住民の方々にとって、著しい不安とストレスを与える行為です。

「海側からなら大丈夫だろう」と考える方もいるかもしれませんが、備瀬崎周辺も含め、地域全体が静かな環境を大切にしています。国土交通省の許可承認があっても、土地管理者(備瀬区)の同意がなければ飛ばすことはできません。

住民のプライバシーを守る撮影マナー

ここまで許可や申請の話をしてきましたが、最も大切なのは「マナー」という心構えです。フクギ並木を歩いていると、その美しさに感動して忘れがちになりますが、ここはテーマパークのセットではありません。数百年かけて地域の人々が守り育ててきた、生きた生活空間そのものなのです。

並木道を歩いていると、フクギのすぐ向こう側には民家があり、おじぃやおばぁが縁側でお茶を飲んでいたり、子供たちが遊んでいたりします。私たちが「きれいな風景」としてレンズを向ける先には、誰かの「当たり前の日常」があるのです。

具体的に守ってほしいマナーをいくつか挙げます。

1. 私有地には一歩も入らない 道と私有地の境界は、石垣やフクギの並びです。良いアングルを探すあまり、石垣に登ったり、敷地内に足を踏み入れたりしないでください。
2. 大きな声で騒がない 静寂も備瀬の魅力の一つです。グループで盛り上がって大声を出したり、走ったりするのは控えましょう。特に早朝の時間帯は配慮が必要です。
3. 挨拶をしよう 住民の方とすれ違ったら、会釈や「こんにちは」の挨拶を。これだけでお互いの気持ちが和らぎます。「撮らせてもらっている」という感覚があれば自然とできるはずです。

「旅の恥はかき捨て」という言葉がありますが、備瀬においては通用しません。私たちの振る舞い一つ一つが、将来的にこの場所が「全面撮影禁止」になるか、それとも「いつまでも開かれた場所」であり続けるかを決めるのです。

フクギ並木は撮影禁止?周辺情報と対策

撮影のルールを知ったところで、次は実際に備瀬を訪れる際に役立つ周辺情報と、トラブルを避けて快適に過ごすための具体的な対策についてお話しします。特に「駐車場」と「アクセス」は、現地で困ることが多いポイントです。

備瀬のワルミが立ち入り禁止に至った経緯

フクギ並木でのマナー違反がなぜこれほど危惧されているのか。その背景には、近隣にあった観光スポット「備瀬のワルミ(ワリーバンタ)」の悲しい事例があります。ここはかつて、神が降り立った場所とされる聖地であり、断崖の割れ目から海が見える絶景スポットとして知られていました。

しかし、SNSでの拡散をきっかけに観光客が殺到。ゴミのポイ捨てや私有地への侵入、路上駐車などが深刻化し、2017年7月、ついに陸路からの入り口がフェンスで封鎖され立ち入り禁止となりました。

現在(2025年〜2026年時点)のアクセス状況については情報が流動的です。「基本的には閉鎖中」「海側からのツアーなら上陸可能」「一部期間で解除の動きあり」など、様々な情報が錯綜しています。確実なのは、「かつてのような自由な立ち入りはできない」ということです。

「マナーを守らないと、美しい景色は永遠に失われる」。備瀬のワルミが残したこの教訓は、フクギ並木の未来にもそのまま当てはまります。同じ過ちを繰り返さないよう、私たちは歴史から学ぶ必要があります。

迷惑な路上駐車を避け有料駐車場を利用

撮影マナーと同じくらい、地域の方々を悩ませているのがレンタカーの「路上駐車」です。備瀬の集落内の道は非常に狭く、車1台がやっと通れるような場所も少なくありません。

駐車場に関しては、実は集落の入り口付近に無料の駐車場(約60台分程度)が存在します。しかし、人気スポットであるため満車になることが多く、空きを探して集落内をウロウロすること自体が渋滞や事故の原因となります。

そこで私が強くおすすめしたいのが、周辺に点在する民営等の有料駐車場の利用です。

駐車場タイプ特徴・料金目安
無料駐車場約60台。常に混雑しており満車率が高い。
有料駐車場1日 300円〜500円程度。比較的空きがありスムーズ。
推奨アクション最初から有料Pを目指すのが吉

料金は1日停めても300円〜500円程度と非常に良心的です。「無料の場所が空くのを待つ時間」と「地域への迷惑」を考えれば、数百円を支払ってサッと停めるのが最もスマートな選択です。そのお金が地域の清掃活動などに使われると思えば、気持ちよく観光できますよね。

美ら海水族館から徒歩でのアクセスは困難

ガイドブックやGoogleマップを見ていると、美ら海水族館(海洋博公園)と備瀬のフクギ並木は隣接しているように見えます。「水族館を見終わったら、ついでに歩いて行こう!」と計画を立てている方も多いのですが、ここには少し注意が必要です。

確かに、水族館側の出口(エメラルドビーチ付近)からフクギ並木の「入り口」までは、徒歩で10分〜15分程度で到着できます。これなら歩ける範囲だと思うかもしれません。

しかし、フクギ並木はそこからが本番です。入り口から並木道の最奥部にある絶景スポット「備瀬崎」までは、片道約1kmあります。つまり、「水族館から歩いて行き、並木を散策して備瀬崎まで行き、また戻ってくる」という行程を考えると、優に1時間以上、距離にして往復3〜4km近く歩くことになります。

特に夏の沖縄の日差しは強烈です。日陰の多いフクギ並木の中は涼しいですが、そこへ辿り着くまでの道のりは炎天下です。重いカメラ機材を持っていたり、小さなお子様連れだったりする場合、この全行程を徒歩でこなすのはかなり過酷です。

「入り口までなら近い」ですが、「満喫するには遠い」です。体力温存のためにも、水族館から移動する際は一度車に戻り、車で備瀬の駐車場まで移動することを強くおすすめします。

沖縄本島、特に北部エリアの観光はレンタカーが生命線です。特に繁忙期は直前だと「車がない!」ということも珍しくないので、早めの確保が鉄則です。楽天トラベルならクーポンも豊富なので、まだの方はチェックしておいて損はありません。

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混雑や写り込みを避ける早朝の時間帯

「人が写り込んでいない、静寂に包まれたフクギ並木の写真を撮りたい」。そう願うあなたに、私がこっそり教えるベストな時間帯は「早朝」です。

日中、特にお昼前の11時から午後3時頃までは、観光バスの団体客やレンタカーの旅行者で並木道はかなり賑わいます。狭い道ですので、どうしても他人がフレームに入ってしまいますし、ゆっくりと構図を決めるのも難しくなります。

しかし、朝の8時〜9時台であれば、まだ観光客の姿はまばらです。そして何より、この時間帯の光が最高なんです。東から昇った太陽の光が、フクギの葉の間から斜めに差し込み、美しい「天使の梯子(光芒)」を作り出します。空気も澄んでいて、聞こえるのは鳥のさえずりと風の音だけ。この神聖な雰囲気こそ、備瀬本来の姿だと私は思います。

ただし、早朝は住民の方々がまだ活動を開始する前の静かな時間、あるいは朝の清掃などをされている時間でもあります。「おはようございます」と小声で挨拶をし、足音を忍ばせて、静かにその風景を味あわせてもらう。そんな大人の撮影スタイルで楽しんでみてください。

ちなみに、この「奇跡の早朝」を無理なく狙うなら、フクギ並木のすぐ隣にある「ホテルオリオン モトブ リゾート&スパ」などに宿泊するのが裏技です。ここなら徒歩でサッと撮影に行けますし、朝食前に散歩する贅沢な体験ができますよ。

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【忘れがちだけど超重要】虫除け対策は必須です

最後に一つだけ、撮影と同じくらい大事なアドバイスを。フクギ並木は自然豊かな場所なので、正直、蚊は多いです。
撮影に夢中になっていたら足が痒くてたまらない…なんてことにならないよう、特に夏場は強力な虫除けスプレーや、肌に優しいミストを持参することを強くおすすめします。


フクギ並木は撮影禁止?を総括

ここまで、「フクギ並木 撮影禁止」というキーワードの裏側にある事情や、私たちが守るべきルールについて詳しく解説してきました。最後に要点を振り返っておきましょう。

  • 個人の記念撮影は基本的に自由ですが、住民のプライバシー(写り込み)への配慮が絶対条件です。
  • ウェディング等の商業撮影は「禁止」の可能性があるため、必ず備瀬区へ最新状況を確認してください。
  • ドローンは事故やトラブルの元になるため、原則として使用不可と考えましょう。
  • 無料駐車場もありますが満車になりやすいため、300円〜500円の有料駐車場利用が推奨されます。

備瀬のフクギ並木は、単なる「映えスポット」ではありません。約250年以上もの間、台風や潮風から集落を守り続けてきた、住民の方々にとっての「守り神」であり「家の壁」なのです。その大切な生活の場に入れてもらっているという感謝とリスペクトの気持ちさえ忘れなければ、きっとこの場所はあなたに最高に美しい表情を見せてくれるはずです。

ルールとマナーを守って、あなたのカメラに、そして心の中に、素敵な沖縄の風景を刻んできてくださいね。

※本記事の情報は執筆時点(2026年1月)の調査に基づくものです。現地のルールや料金、連絡先等は頻繁に変更される可能性があります。訪問・撮影の際は、必ずご自身で最新情報を備瀬区事務所等へご確認ください。

Reirei

こんにちは!沖縄好きのReireiです。 沖縄の魅力を、体験談と地元目線の情報を交えてご紹介します。 観光スポットだけでなく、穴場やグルメ情報も併せてご紹介。 「どこに行こう?」と悩むあなたの旅のヒントになりますように。